ぼうけんこぞう

旅と冒険(回遊ともいう)の軌跡と映画

⑩Eさんの『民族の違い』

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DFP・台湾人

台湾とフィリピンのお客さんは、機内手荷物が馬鹿デカクって頭痛の種。中国大陸から乗り継ぎをすると、預けた荷物がなくなってしまうのはよくあることなので、台湾人が本能的に『手荷物=安心』だと考えるのは、同じ台湾人として分からないでもない。
それでも機内の限られたスペースにはおさまりきらないし、重い重い石のような荷物を、頭上のロッカーに上げるのを手伝う私達の腰痛の事も考えて欲しい。EYパーサーになってからは、食事と販売する免税品のチェックで忙しく、あまり荷物にかかわることも無くなったけれど。

日本から台湾に行く便では、特に『みんなと同じをよし』とする日本人、『少しでも他人と違っていたい』中国人という民族の違いを感じる。
お客さんは日本人と台湾人、両方が乗っているはずなのに、着陸してすぐに立ち上がるのは台湾人と相場が決まっている。どうしてなんだろう。日本人はちゃんと機内アナウンスを聞いて、ベルト着用のサインが消えるまで座っている。
「ベルト着用のサインが消えるまで、お席にてお座りのままお待ちください」のアナウンスは、日本語、北京語ともになされいるので条件は同じはず。

誰よりも先に降りたいのは分かるけど、ファーストクラス・ビジネスクラスと順番だから、エコノミークラスはいずれにせよその後になる。
飛行機が停止する前から立ち上がって、荷物を下ろそうとするのはエコノミーのお客さん。忙しい合間をぬって何度も機内アナウンスをしている私も、慣れているとはいえ、こう毎回同じこの繰り返しだといささか呆れてしまう。

最近は日本便以外の全ての便が禁煙になって、『禁煙パッチ』とかいうシールみたいのを腕の付け根に貼って、仕事をしているクルーもいる。
このシール、本当は禁煙をする為のものだけど、煙草を吸いたいと思わなくなるとかで禁煙便で活躍しているらしい。
禁煙便といえば、頭が痛いのは韓国人。あの人達は禁煙と知っていても、トイレに隠れて不良高校生のように煙草を吸っては、火災報知器を作動させるからタチが悪い。
トイレのドアには英語、中国語、日本語の3カ国語で『トイレ内の喫煙は法律により禁じられております。違反した場合は、罰金もしくは禁固刑も適用されます』と書いてあるにもかかわらず、罰せられた人は入社このかた見たことがない。ハッタリなのだろうか。

台灣のおじさん達も相変わらずアナウンスを聞いていないから、座席で煙草を吸い始めたりするけれど、言いさとせばすぐ消してくれる。日本人は禁煙便というアナウンスが入り次第、すっぱりと諦めてくれるけど、代わりに『ミズワリ』ばっかり飲むようになる。日本人は本当にお酒と煙草が好き。ストレスのあまりお酒と煙草の量が増えるのかしら。
あまり早く家に帰ると『仕事の出来ない奴』って思われるから、お父さんはわざわざパチンコしたり、飲んだくれたりして時間を潰すんだともきいたことがあるわ。
仕事が終わってもまっすぐ家に帰って来ないなんて、何の為に結婚したかわからないじゃない。家に帰れないんじゃストレスもたまるわよね。
いくら法律に従順でも結婚するなら私、絶対に日本人は嫌だわ。