Manmarziyaan
ヒンディー映画「Manmarziyaan」(2018)
配役:
Robbie Bhatia役:Abhishek Bachchan
Rumi Bagga役:Taapsee Pannu
Vicky Sandhu役:Vicky Kaushal
Samar役:Abdul Quadir Amin
Kiran役:Ashnoor Kaur
Rumiの叔母役:Vishavpreet kaur
Kakaji役:Saurabh Sachdeva
Robbieの兄弟役:Vikram Kochhar
Rumiの祖父役:Arun Bali
Robbieの母親役:Neelu Kohli
Robbieの父親役:Swairaj Sandhu
Lovely Singh役:Sukhmani Sadana
弁護士Bhalla役:Rajinder Singh
Keerat役:Jasmine Bajwa
Babloo役:Arshpreet Singh
Rumiの叔父役:Akshay Arora
Raja役:Gaurav Amlani
ネタバレしない程度のあらすじ:
舞台はPunjab。Rumi(タープスィー・パンヌー)はパートタイムでDJの仕事をするVicky(ヴィッキー・コーシャル)と厳格な家族の目を盗んで恋愛中だったが、ある日とうとう現場を押さえられてしまう。家族はRumiにVickyと「ちゃんとするよう」に勧め、Rumiは家族のプレッシャーから結婚に気乗りのしないVickyに迫り、Rumiの家族に会いに来るように伝える。もしVickyが現れなければ家族が決めた人と結婚するとRumiは家族と約束をかわすが、Vickyは約束をすっぽかす。
ついにRumiはロンドンの銀行で働いているRobbie(アビシェーク・バッチャン)と見合いをする。RobbieはRumiに恋人がいることを知りながらも、Rumiを気に入って結婚をすることに。ところが結婚式の前夜、Vickyが家に現れてRumiに許しを乞い二人は駆け落ちの約束をし、RumiはRobbieに明日グルドワラには行かないと伝えるのだが一転結婚式は無事に行われる。
カシミールへハネムーンに出かけた二人は予定より早く戻ってきて家族を心配させるも、アムリトサルでRobbieと新婚生活を過ごすRumiにまたしてもVickyが復縁をせまり、ごちゃごちゃごちゃごちゃ。
小僧的視点:
もともとVicky役はAyushmann Khurrana、Robbie役はDulquer Salmaanの予定だったのだが、それぞれ役者から断られて今回のキャストになった。オリジナルキャストだったら、随分雰囲気も違っただろうにと思わなくもない。
Rumiの心がぐらぐらしてVickyとRobbieの間を行ったり来たりする、その心模様が描かれているのだが、これはインド映画なのである。RumiとRobbieはしぶしぶでも、イヤイヤでも、法律的には何の効力もなくてもグルドワラ(シーク教の寺院)で結婚の誓いを立てているので、「結婚最強」インド社会の基礎の基礎にもとずき結末は決まっている。観ているうちに「Hum Dil De Chuke Sanam(1999)」という映画をふと思い出したのだけれど、20年経っても鉄の法則は相変わらず鉄板で何も変わっていない。この「結婚最強」の法則が崩れ「え?」とポッカーンする時こそが、インド映画の新しい時代なのかもしれない。
そんなことよりも「世界一氣がいい!」と言いはっているアムリトサルの町が舞台になっているだけあって、結構なボリュームでパンジャビ語が入っている。私のように英語のサブタイトルで観ている分にはいいけれど、慣れていないでヒンディー語のみで観ていたらわかりずらい場面も多いのではないだろうか。
個人的にはRobbieの「坊さんっぽい」キャラクターに惹かれ、Abhishek Bachchanのターバン姿にうっとりしつつ、パンジャビらしいRumiのじゃじゃ馬っぷりに胸がすく。
Rumiの恋愛相手のチャラいDJ男Vickyを演じていたVicky Kaushalは、「Raazi 」でAlia Bhattの夫役だった役者さんだ。
パキスタンの軍人さんだと思ってみると柔らかめな印象があったので今回の役もまぁ、こんな感じかと思わなくもなかった。
でも、「Sanju(2018)」でSanjay Duttの親友Kamleshを演じていたあの人。
となると、「あの垢ぬけない、サエないKamliがこうなっちゃうのか!」とただただ驚くのである。
役者というのはどんな役でもピタリとハマって演じ切らなければつとまらないものだとはわかっているけれど、この落差は笑えるレヴェル。
この映画を観る前にまず「Sanju」を観ておいた方が倍楽しめる(のか?)
ロケ地:
Punjab州、Kashmir州、Delihなどにて。
Sri Harmandir Sahib = Golden Temple (Punjab)
シーク教の大本山である黄金寺院。
RobbieとRumiの結婚式のシーンはここで。
今回Robbieを「いつもじゃないけどたまにターバンをする」シーク教徒として描くにあたり、監督はシーク教の賢人たちにかなりお伺いを立てながら脚本を組み立てた。
たとえば結婚式の前夜、Rumiから「明日グルドワラには行かない」と言い放たれ、落胆したRobbieが煙草を吸うシーンがあった。
このシーンの前に、わざわざターバンをとって弟に渡すシーンが撮られている。
こういったこともシーク教徒としてターバンを巻いたまま喫煙はNGという賢者のアドヴァイスに従った結果であるようだ。
結婚式のシーンにしても寺院から本堂に向かって歩く場面と
Matthā ṭekṇā (パンジャビ語で「額からのおじぎ」の意味)のみにとどめられているのも、アドヴァイスを取り入れて従った結果なのだという。
それでも各地のシークコミュニティーからは上映禁止のプロテストを受けていたようだ。
参考記事:
Thajiwas glacier (Kashmir)
新婚旅行のシーンは、ジャンムー・カシミール最高裁によって車両侵入が禁じられている区域にて撮影された。
参考記事:
この映画が観られるサイト:
Manmarziyaan (2018) Hindi in HD - Einthusan