KAJALも下駄履き
KAJALはインドの伝統的なアイライナーで、印象的な目元を演出するだけではなく、目の疲れを緩和したり、瞳の保湿、まつげの育成を促す効果のある成分が含まれている。
今はあちこちで既製品?が売られているけれど、もともとは家庭で作られており、その作り方は母から娘へと伝承されたのだともきく。
インド人女性が目のまわりにこのKAJALをさんざん塗りたくったあげく、指先についたKAJALを生え際にちょいちょいとなすりつけているのを見たことがある。
「ほぉ、そういうインスタント白髪隠し的な使い方もできるわけか」
などと感心してみていたのだが、自然の成分でできていて目につけられるのだから髪につけてもなんら問題ないということになろう。
髪につけられるくらいのテクスチャーなので、とても柔らかい。目の上はまだしも下に塗ったりすると、うまくいったとしてもネパールのクマリちっくに。目薬がわりにキャスターオイル(ひまし油)を垂らしている時などは、あっという間にタヌキかパンダ系の恐ろしい妖怪になってしまって困っている。
……ということをラクナウのガイドさんに訴えたところ
「それは、Himalayaなどの安モノを使うから!」
と一蹴された。
①デリーの空港でいつでも買えるから
②アーユルベーダーに基づき、身体に悪いものが入っていないから
という2つの理由により使用していたBIOTIQUEというブランドの『Bio Kaajal』も全否定をくらい、かわりにLAKMEというブランドを教えてもらったので買ってみた。
2017年度版のインドのKajal18選という記事を見てみたところ、『Bio Kaajal』は14位。
数時間でニジむのですぐにタヌキに変身できるだの、ウチのおばぁちゃんがこよなく愛していたけれど若者にはオススメしないだのと、さんざんな言われようである。
それではオススメで買ってきた、Lakmeはどうであろう?
堂々の4位に入っており、評価のコメントもなかなかよろしい。
ん? ちょっと待て。
なんだ?
「lasts for up to 10 hours(10時間はもちます)」
というのは。
どうみてもパッケージには
22時間もちます
と書いてあるように見えるのだが……
うかっとしていると、インドではアイライナーでさえ12時間もゲタはいてしまうのである。
うむ、やはり油断は禁物だ。