インド映画ロケ地巡り Dawaat-e-Ishq
ヒンディー映画「Daawat-e-Ishq」(2014)
配役:
Aditya Roy Kapur as Tariq "Taru" Haidar
Parineeti Chopra as Gulrez "Gullu" Qadir / Sania Habibullah
Anupam Kher as Abdul Qadir / Seheryar Habibullah
すっかり人任せなあらすじ:
日本に亡命した自称デリー皇帝の「Daawat-e-Ishq」参照
小僧的視点:
Dawaat-e-Ishqの意味は「愛の宴」。
タイトルからは似てもにつかないけれど、インド映画によくある「コン(詐欺)物」で「ダウリー」とか「ダヘージ」と呼ばれる持参金がらみの話だ。
基本はラブコメディーだけれど、それ以外に食べ物も沢山登場する。
というのも、ラクナウはアワド料理 (Awadhi cuisine)という、ケバブやティッカといった肉を使った料理が有名であり、詐欺にあうタールー(アーディティヤ・ロイ・カプール)がレストランの経営者という設定だから。
ラクナウ以外にもテランガーナ州の州都ハイデラーバードでも撮影されたが、どちらもイスラム系王侯貴族文化が栄えた街である。冒頭の画像も二人が「アダーブ」の姿勢をしているところで、モスリムだということがそれだけでわかる。
RUMI GATE(Luknow)
Mannat - Full Song | Daawat-e-Ishq | Aditya Roy Kapur | Parineeti | Sonu Nigam | Shreya Ghoshal
ルーミーゲートで撮影されたのだとばかり思っていたけれど、よく検証してみたらルーミーゲートの表から入って裏側へ出るルートだった。
バラ・イマンバラの出入口を背に左を望む感じ。裏だと知らなかったので、午後行ってしまい逆行でとんでもないことになっているのが残念。
アンベッカー公園(Luknow)
団体で踊っている場所が、まさにこの映像を撮影してる場所なのだが、このアンベッカー公園(Ambedkar Park)での撮影に初めて許可がおりたのがこの映画。アンベッカー公園のMayawati Lawns(芝生)が有名で、普段は花が折れるとか生育に影響するとかで許されなかったこの芝生の中での撮影にも許可が出たときく。
それにしてもこの公園、馬鹿デカイのだ。入園料が10ルピーのためなのか、雨上がりだったからなのかは不明だが人影もまばら。
入園する前に手前の高台からこの映像を撮影したのだけれど、見てもらえばわかるように日陰がまったくない。
市民の憩いの場という名目で造られたそうだが、夏場40℃近くにもなるカンカン照りの中どう憩えというのか……。
ただ、「ナントカ帝国の逆襲」的な舞台セットとしてみると、それはそれで使えそうな気はする。
こういった公共事業にはもともと、「仕事創出」みたいな意味合いもあるのだけれど
「こんな意味のない公園じゃなくて、病院とか学校とかもっとやりようがあったんじゃないのか?」
同行のガイドさんは憤っていた。納税者としては当然の意見だとは思うものの、ラクナウは私からすると『もうお腹いっぱい』というほど学校と病院が町中に溢れているように感じるのだが……。
全国から子供達が良い学校を求めてラクナウにやってくるので、インドでも成績優秀な学生はみんなラクナウの学校出身なのだともきく。ウッタル・プラデーシュ州の州都ラクナウは学園・教育都市だったのである。
レジデンシー(Luknow)
1857年、東インド会社の傭兵として働いていたセポイと呼ばれた東インド会社の傭兵たちがイギリスに対して起こした反乱は、旧支配者層やインドの半分近くがこの戦いに巻き込まれ首府ラクナウ、しいてはこのイギリス軍の駐屯地であった「レジデンシー」が激戦地となった。
大反乱のさなか駐屯していたイギリス人とその家族、イギリス人に仕えたインド人兵士など約3000人がここに立てこもり、2万人の反乱軍を相手に6か月間防戦したという。政府庁舎や教会、学校跡が廃墟となって残っているここで、楽しげに踊ってしまうわけである。
Rangreli Song | Daawat-e-Ishq | Aditya Roy Kapur | Parineeti Chopra
歴史的建造物となっているこの血塗られた激戦地であるが、今や夕方になると恋人達の聖地となり、あっちでもこっちでもちゅーちゅー。目のやり場に困るっちゅーねん! なので、行くのであればお昼間をオススメしておく。
あまりにもラブラブが目に余るということで、最近は「お目付役の係」が巡回してまわっているそうで、あまりに密着度?がスゴいと注意されるんだとか。
ま、恋人達にとっては独立も戦争も、いまさらどうでもいいわなぁ。
Haider house near the Zoo(Luknow)
もう1つ、この映画のロケ地としてラクナウ動物園近くの「Haider house」というのをみつけた。
……のだが、これがどこだかさっぱりわからない。同行してくれたガイドさんも
「Haider House ってなに?」
状態なのだが
ラクナウ動物園の近くらしいということで、近辺をウロウロウロウロ。近隣の方々から「なにこの、不審者」的視線を浴びない程度に、徘徊して探し当てたのが
ここ!
洗濯物が下がっていてわかりずらいけれど、ここに違いない。
というわけで、どのシーンかもよくわからないけれど、この家が使われたことは間違いない! そーだそーだ、ここだ。
うん、ここだねということで無理矢理納得することにしたのである。
ちなみにここ、普通のおうちで表札も普通にかかっていたけれど、特にHaiderなんとかとは書いていない。
記事を書いた人も罪な書き方をする……。
この映画が観られるサイト: