ぼうけんこぞう

旅と冒険(回遊ともいう)の軌跡と映画

Bhool Bhulaiyaa

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ヒンディー映画「Bhool Bhulaiyaa」(2007)

配役:

Siddharth Chaturvedi役:Shiney Ahuja
Avni Chaturvedi / Manjulika役:Vidya Balan
精神科医Aditya Shrivastav役Akshay Kumar
Radha役:Ameesha Patel
Batukshankar Upadhyay役:Paresh Rawal
Natwar aka Chhote Pandit役:Rajpal Yadav
Murari役:Asrani
Acharya Yagyaprakash Bharti役:Vikram Gokhale
Badrinarayan 'Badri' Chaturvedi役:Manoj Joshi 
Rasika Joshi as Janki Upadhyay役:
Tarina Patel as Nandini Upadhyay役:
Professor Sharad Prahlad / Shashidhar役:Vineeth
Girja Upadhyay役:Kaveri Jha 
子供の頃のAvni役:Navika Kotia 
Chandu役:Jimit Trivedi ←その後、グジャラート映画で主役をこなしている 

 

ネタバレなどしないあらすじ:

幽霊邸宅に住み着いたベンガルの踊り子Manjulikaが引き起こす奇奇怪怪な出来事をアメリカからやってきた精神科医Adityaが謎解き、幽霊と対峙する話。(←おいっ! シンプルすぎるだろ)

すっかり人任せなあらすじ:

これでインディア 2007年10月

 

小僧的視点:

題名のBhool Bhulaiyaaは「迷宮」とでも訳すべきか。1993年のMalayalam映画「Manichitrathazhu」のリメイクである。

スプラッターモノとかスリラー映画は基本的に好きではないのだが、この映画は幽霊映画でありながらコメディタッチの部分が多いのでまったくもって怖くない。笑いが恐怖を増幅するのではなく、恐怖が笑いを増幅している感もあるくらいだ。
色恋あり、怖いながらも踊りあり、Akshay Kumarお得意のダメなヤツかと思ったらデキるヤツだった的役どころやVidya Balanの演技力の凄まじさも楽しめ、幽霊退治の方法もしごくインド的なおおらかさで
「え? いいのそれで? バレないの? それでオッケーなの?」
思わなくもないが、最後がハッピーエンドなので大変私向きであった。

しいていえばSiddharth役のShiney Ahujaの印象があまりにも薄い。この映画の二年後、メイドからレイプで訴えられて7年の刑を言い渡されて以来下り坂。2015年にボリウッド復帰はしているもののそれほどスター性はこの時も感じられない。
確かにメインの役者はVidya Balan(ヴィディヤー・バーラン)とAkshay Kumar(アクシャイ・クマール)なのだが、もう少し印象強めな役者をSiddharthに据えても良かったと思うし、Chanduの役まわりが今ひとつ中途半端なのでSiddharthと一緒に調査してもいいのになという気もした。

最初ちょっと怖いけど、途中のタイムスリップした後のミゴトな踊りご覧あれ。


さて、この映画での大発見は、Rajpal Yadav(ラジパール・ヤダフ)というコメディアンだった。そんなこと言われても「だれ?」だろうが、頭がヘンになってしまって意味もなく車をとめてみたり、Adityaに相談したら水を避けるようにいわれてお風呂に入らなかったNatwar aka Chhote Pandit役の役者さんだ。
なにがどう大発見かというと、数年前のHoli(春祭り)の時にSMSで誰かがあげていたこんな感じの画像。

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「Holiの色粉遊び、自分では左(Ranveer)だと思ってるかもしれないけど、客観的に見るとこうなってるよ」
みたいなキャプションがつけられていて、つい笑ってしまったのだがこの「客観的バージョン」がこの映画から来ていることをはじめて知ったのである。
ベタな感じのコメディを得意のする役者さんのようだが、日本でいうと志村けん的なのだろうか? 以降、もうすこし気を付けて観て確認してみようと思う。

 

ロケ地

撮影はウッタル・プラデーシュ州、ラジャスタン州、カルナータカ州など。

 

ロケ地
Chomu Palace Hotel (Chomu,Rajasthan)

幽霊マンションの外観は、ジャイプールの北32km車で1時間ほどのところにあるChomuという村にあるホテル。

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ロケ地
Amber Fort (Jaipur,  Rajasthan)

SiddharthとRadhaが抱き合っているのはガネーシュ門(Ganesh Pol)の前。f:id:bokenkozo:20180708153511j:plain

Diwan-i-Khasのあたりも映っている。f:id:bokenkozo:20180708153529j:plain

 

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ロケ地
 Chand Bawri Step Well (Abhaneri, Rajasthan)

紫と赤のサリーをまとったバックダンサーたちが 、階段井戸に並んで踊る様子は圧巻。とても効果的な使われようだと思う。

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ロケ地
 Vanaras (UP)

冒頭の部分は ガンジス河の川べりで撮影されている。
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その後、何度かガートだとされる場面が出て来るけれど

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 まったくバラナシのガートっぽくないので、役者連中はバラナシへは行っていないのではないか疑惑。

 

ロケ地
Kannada (Karnataka) 

 Aditya(アクシャイ・クマール)がAvni(ヴィディヤー・バーラン)の育った場所であるMalikapurへChandu(ジミット・トリヴェディ)と共に行くシーン。

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遠回りな旅

Aditya(アクシャイ・クマール)がAvni(ヴィディヤー・バーラン)が育ったMalikapurへ行く場面があった。
Chanduの台詞によるとMalikapurは「国の中央」なのだ。
地図で探してみるとウッタル・プラデーシュ州にも西ベンガル州にもオリッサ州にもその地名がある。
ベンガルの踊り子Manjulikaがとりついたという設定なのでベンガル語を話すという点からも、ここは西ベンガルを採用したいところなのだが、西ベンガルは国の東であって中央ではない。ただ、縦方向の位置的に北か南かといえば中央ではある。

とまぁ、考えあぐねるところではあるが、いずれにせよバスの上部に「Kannada」とあり、ナンバープレートも「KA」になっているので国の南のKarnataka州で撮影されているのは間違いない。

youtu.be

北インドのバラナシから南のカルナタカ経由で東のコルカタに行ったのだろう。

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相当な遠回りだが、映画は夢をみるためのもの。そういうことにしておこう(←あくまでも夢は壊さない主義)

 

 

 

この映画が観られるサイト:

https://einthusan.tv/movie/watch/0464/?lang=hindi