Duplicate
ヒンディー映画「Duplicate」(1998)
配役:
Bablu Chaudhry / Manu Dada役:Shah Rukh Khan
Sonia Kapoor役:Juhi Chawla
Lily役:Sonali Bendre
Babluの母親役:Farida Jalal
ホテルマネージャーRavi Lamba役:Mohnish Behl
Inspector R.K Thakur役:Tiku Talsania
Dhingra役:Sharat Saxena
Shalaku役:Gulshan Grover
電車のホームでの女の子役:Kajol (特別出演)
Tony 役:Vishwajeet Pradhan (特別出演)
ネタバレしない程度のあらすじ:
ママ大好きで腰抜けのBablu Chaudhary(シャー・ルク・カーン)はリゾートホテルにシェフとして雇われ、マネージャーのSonia(ジューヒー・チャーウラー)と恋に落ちる。
ある日二人がデートをしていると、Babluに瓜二つのギャングManu Dada(シャー・ルク・カーン1人二役)に間違われて警察にしょっぴかれる。”Bebe”ことBabluの母親ファリーダー・ジャラル)が子供の頃の写真を持参して無事に釈放。
それもつかぬ間Babluの家にManuが押し入り、警察の発行したI.D.カードをManuが取り上げてBabluになりかわる。
仕方なくManuを演じることになったBabluがかえって手下どもの心を掴んでしまったり、Manuの情婦Lily(ソーナーリー・ベンドレー)に惚れ直されてしまったり……などややこしい展開に。
小僧的視点:
ひと昔前のコメディ映画は安心して観ていられるので嬉しい。
悪役達もどこかお茶目で人間臭くて、殺し合いのシーンで惨殺されても
「いや、これ映画だから。実際は死んでないから」
という確固たる思いで流すことができる。ところが、最近のコメディー映画には凄惨な殺人シーンが織り込まれていたりして油断ならない。登場人物のBabluといい勝負くらいに腰抜けなので本や毛布で目を隠したり、隙間からのぞいたりと忙しくてめんどくさい。
緊張と緩和、恐怖が笑いをエスカレートさせるという構造はわかっているが、ちょっとヒヤっとするスリルくらいで十分であり、目を覆わんばかりのシーンはコメディ映画には要らないと思っている。
大コケしたスラップスティックだと思っていたらBabluの人柄と動き、そして小芝居と小ネタいくつかが可笑しくて意外に笑えた。
自分を裏切ったギャングを血祭りにあげる場面で、結構な大根足のおねーさんが登場。
「もうちょっとスタイルのいいダンサー使えばいいのに」
と思っていたら、女装したSRKだったのでコーヒー吹いた。
上司Ravi Lamba(モーニシュ・ベーフル)が惚れていたSoniaから「バイヤー(お兄さん)」と呼ばれて泣きべそになるシーンもクスっときた。
インドで「お兄さん」と呼ばれるということはすなわち、「恋愛対象ではありません」という意味になる。同じように「妹」と呼ばれたら脈ナシ、「お母さん」といわれたら逆に神格化?されている可能性もある。
巡礼に行くというBebeを見送る駅のホームに、ほんの一瞬だがKajolが通りかかる。
「Dilwale Dulhania Le Jayenge (1995) 」のパロディーである。
話の筋からは「なにか唐突だな」と思ったら笑うところなので、見逃さないよう。
ロケ地
撮影はマハーラーシュトラとモーリシャス、そしてチェコ、スイスなどにて。
National Museum (Prague, Czech Republic)
「EK SHARARAT HONE KO」の曲はここ。
Wenceslas Fountain (Prague, Czech Republic)
「EK SHARARAT HONE KO」の曲はここ。
Mauritius (Mauritius)
モーリシャスは主にホテルのシーンで、勝手に味付けしなおしたBebeをプールサイドに連れ出すところなど。
わざわざモーリシャスまで行かないでもと思わなくもないが。
Troja Palace (Prague)
この映画が観られるサイト:
https://einthusan.tv/movie/watch/7gqh/?lang=hindi