ぼうけんこぞう

旅と冒険(回遊ともいう)の軌跡と映画

Khuda Gawah

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ヒンディー映画「Khuda Gawah 」(1992)

配役:

Baadshah Khan役:Amitabh Bachchan
Benazir / Mehndi役:Sridevi
Insp. Raja Mirza (as Nagarjuna)役:Nagarjuna Akkineni
Insp. Henna Ranveer Sethi役:Shilpa Shirodkar
Khuda Baksh役:Danny Denzongpa
Pasha役:Kiran Kumar
Pashanの弟Habibulla役:Ali Khan

ネタバレしない程度のあらすじ:

舞台はアフガニスタン、カーブル。パシュトゥーン人馬賊のBaadshah(アミターブ・バッチャン)は、「ブスカシ」と呼ばれる騎馬戦で競い合った気高き美女Benazir(シュリデヴィー)に一目ぼれしてプロポーズ。
Benazirの返事は「父親を殺しインドで死刑執行を待つHabibullaという男の首をとって来るのならやぶさかではない」というもの。
インドへ向かったBaadshahはまさに死刑執行直前のHabibullaを刑務所からかっさらって自ら制裁を下すのだが、この一連の行為はインドからしたら当然違法。いざ遺骸をもってカブールに戻ろうとしたところでラジプート族の刑務所長にとめられる。これこれこういう理由で遺骸をカブールに持って帰らないと妻が娶れないので、必ず戻って刑に服すからという約束で30日間の猶予をもらってめでたくBenazirと結ばれる。
そして、30日後、裁きを受けるため途中襲撃を受けつつも再びインドへ。
復讐は馬賊の男として果たさねばならぬ掟であり、パシュトゥン人の男に二言はないのだ。
罪が決まりインドの刑務所に服役中に、友人の子供を護り、友人の妻をかばったためにとうとう終身刑となってしまう。20年後、父を捜しに今度は娘のMehndi(シュリデヴィー1人二役)がインドへと向かう。

小僧的視点:

1942年生まれのAmitabh Bachchanはこの映画をもって引退を考えていたときく。映画の公開は1992年5月なので撮影当時は49歳。
Baadshahの設定が何歳なのかはわからないけれど、
Main Aisee Cheez Nahinという勝利の宴の最中にBenazirを追い掛け回すクリップを観るに、「インド人の実年齢は見た目マイナス5歳ルール」はまったく当てはまっていないように思う。実際には20歳年下のSrideviを追っかけまわしていても、息子のAbhishek Bachchanかと思ってしまうほど違和感がない。

これで引退を考えるのは、ないなぁとは思う。
映画なんだし、夢なんだし、メーキャップもあるし……確かにそうだ。じゃぁ、他の役者さんはどうなんだということでSRKを調べてみた。

49歳の時の映画は「Fan」。右側の特殊メイクで20歳若返っているのはゾンビと同じことなのでまぁ別にすると、オジサンっぷりはBaadshahよりはるかに高い気がする。

Fanに続く映画「Dear Zindagi」ではいわゆるイチャイチャするシーンはスクリーンになかったので、その次の「Raees」を観てみよう。

パキスタン人女優Mahira Hafeez Khanとのイチャイチャ。パキスタン人女性は、インド人よりも老けて見えるというか成熟した感があると思っている。このMahiraも31歳の実年齢よりはしっかりした感じがありながら、それでもSRKとの均衡は「父と娘疑惑」ギリギリの微妙なところだと思う。

ロケ地
Kumbhalgarh Fort (Kumbhalgarh)

 「Tu Mujhe Kabool」という曲のロケがKumbhalgarh Fortで行われている。

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結婚式~ハネムーンの間を描いた Tu Mujhe Kabool Me Tujhe Kaboolというクリップ。勝利の宴の時とは違い、Srideviが普段よりもずっと着飾っていることもあって、照明が暗めでもだいたいヒキで撮影していてもやはり「若造りガンバってるAmitabh」な感じは否めない。

人には50歳近辺でなにかしらの節目が来るように、設定されているんじゃないか? と最近思った。
「知り合いがコンピューター会社をやめて、ギタリストに転身したんだよ」とか友達がいうので、いくつで会社を辞めたのか訊いてみたところ50歳だった。
本人の意思である場合もあれば、子供や親といった家族の状況が変わったことにより、自分も変化を余儀なくされるとか……そういったことが起こりやすいお年頃(?)なのかもしれない。
現にAmitabh Bachchanもこの映画のあと「半引退」となって、自分の会社を設立したりしている。映画もこれ以降はヒロインを口説くヒーローというよりはドン的な位置づけの役、父親役(まぁ、この父親がとんでもない女好きっていうケースも多々あるけど)を経て現在のじいじ(大抵はとんでもない曲者)と変遷していく区切りになった時期、そして映画のようにも思える。
同時に、この後SRKがどんな変遷を見せてくれるのかも気になるところである。

この映画が観られるサイト:

https://einthusan.tv/movie/watch/8349/?lang=hindi