ぼうけんこぞう

旅と冒険(回遊ともいう)の軌跡と映画

シャワーは服を着て浴びる?

 

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これは沐浴後にサリーやベールを乾かしているところなのだけれど、こうやって地べたにおっぴろげて乾かすのがラジャスタン風。
いくらなんでも、これはないだろうと思って最初はみていたのだけれど、試してみると意外に早く乾くのですっかりクセに。
日本に帰ってきてからも、竿に干すのではなく屋根におっぴろげたりして洗濯物を干しはじめた。

プシュカルの人達の大部分は、家でシャワーを浴びる時に普通に洋服着て入るんだそうな。
そして、寝る時にはその濡れた服を脱いで寝ると……どんな冗談かと思ったが本当のことらしい。

なぜこんなことになるのか。友人の家に行ってみてよくわかった。水道が引かれていないため水は水瓶に汲み置き。排水溝が中庭にしかないので、中庭で水浴びする感じになるのだ。
部屋も中庭に面していてドアが無いから、素っ裸になってひとりシャワーを浴びるわけにはいかない造りなのだ。

「シャワー浴びてるところの写真見せて」
友人達から時々言われ、「アホか! みんなどんだけエロいんだと思っていたが、誰も素っ裸でシャワーを浴びないのが普通ならば、いわば
「水着の写真見せて」
と言われているようなものではないか?

プシュカル湖のガートは写真禁止と大書してある。でも、自撮りも風景写真も撮り放題でなんにも言われたことがない。
実は女性がガートで沐浴するのを男性が血眼になって写真を撮るので、「禁止」ということになっているのだが、私が沐浴する女性達に声かければ一緒に撮ろうとか呼び込まれるのがオチである。
ガートで沐浴する女性はサリーを着たまま。見たければ、見放題なのである。
うーむ、どうやらプシュカルの男性にとって、濡れたお洋服を着て沐浴する女性の「写真」が大変貴重なものなのかもしれないとやっと気付いた。

ブータン男性が見ると鼻血を出すという女性の足といい、世界にはいろいろな価値観があるものだ。