ぼうけんこぞう

旅と冒険(回遊ともいう)の軌跡と映画

魔法使い Returns

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当時私は香港に住んでいたので、日本から来る知り合いとイタリアで待ち合わせをして、サルデーニャ島へ向かった。
サルデーニャ島では自称”魔法使い”のガイドに連れ回され、神秘の水?を汲んでみたり、木に耳をつけてどこからともわからない”声”をきいたり数日間ヘンな旅を2人で楽しみ、ミラノへ。
翌朝、ミラノのホテルで目をさますと、ピアスのキャッチが見当たらなくなっていた。

今まで毎日つけていたピアスで、前夜も取った時にキャッチはあったのだ。
ホテルのベッドをひっくり返し、部屋じゅう這いつくばって捜したけれど見当たらない。仕方がないので、その後立ち寄ったフィレンツェのガラタ橋でキャッチをひとつ買って日本に帰国したのだが、ミラノで消えたキャッチがなんと実家のダイニングテーブルの上に転がっていたのである。

再度言うが、イタリアへ行く前に私は日本の実家には立ち寄っていない。当時住んでいた香港から、そのピアスをして直接イタリアに向かったのだ。
この事件は「うわっ、サルデーニャの魔法使いのしわざだ!」ということで語り継がれて来たのだが、また同じことが起きた。今度は日本でである。

前日トルコから戻った私は翌朝、スーツケースから出したピアスをつけて、朝早くから出かけたのだ。中央林間、新宿と用事を済ませたあと、平塚で友達と食事をしたのだが、その食事の最中「あっ! ピアスが片方ない」と気づいた。
友人との待ち合わせの前に立ち寄ったコーヒーショップに戻って捜してみたところ、幸運にもピアス本体がみつかった。ピアスが店に落ちていたとなれば、キャッチも落ちているに違いないとまたしても床をはいつくばってみたものの見つからず。
まぁ、本体があっただけ御の字だ……と夜半に帰宅してみると、またしても家のダイニングテーブルの上にキャッチがチョンと載っていた。

私はスーツケースからピアスを出したのだ。そして、朝食を食べない私はダイニングテーブルには近寄っていない。そして、ダイニングテーブルでは家族が朝、昼、晩と3回ご飯を食べたのに、その時はなかったのだ。百歩譲ってテーブルに置いていったとして、中央林間~新宿~平塚と朝から夜までキャッチなしで移動して、平塚で改めてピアスが落ちるというのも考えにくい。

またしても、「うわっ、トルコにも魔法使いか?!」なのだが、いったい魔法使いは毎回毎回、私に何を伝えたくてこんな悪戯をしているのだろう?